スピードマスターには様々な種類がありますが、今回取り上げる「デイト」は、中間といったポジションを担っているといえます。
中古相場は長らく10万円台といった様子が続いていましたが、2020年代になってオメガ相場が高くなると、20万円台に変化しています。
そういったデイトにも様々な型番があるのですが、今回はオリンピックモデルの3513.20を取り上げたいと思います。
この3513.20を前回取り上げたのは2018年11月と、今からだいぶ前なのですが、その際は約18万円となっていました。
それに対して現在水準は約28万円。
この6年9ヶ月間で10万円以上の値上がりといった様子を見せているのですが、実はこれ、他のデイトよりも伸びているといえる部分があるのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年11月 の安値 |
2025年8月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
|
オメガ
スピードマスター デイト 3513.20 |
中古 | 6年 9ヶ月 |
¥181,440 | ¥286,000 | 104,560 | 157.63% |
3513.20は、2018年から現在にかけて10万円高という動きとなっているわけですが、昨今のオメガ相場からすると、こういった動きは特に珍しくないと思われるかもしれません。
しかしながら、3513.20の動きに対して興味深いのは、「デイトの中で値上がりしているほう」という点です。
同じ世代の他のデイトでは、青文字盤が特に高値といったところなのですが、青文字盤でも銀文字盤でも、値動きは5万円程度、といった様子であります。
その一方で、このオリンピックモデルである3513.20は、10万円といった規模で高くなっているため、他のデイトと比べて特段動いているといえるのです。
そして、もう1つ興味深いのが、ブロードアローのオリンピックモデルの事情です。
ブロードアローは、2000年頃に上級スピードマスターとして誕生。フレデリックピゲベースのムーブメントを搭載しているという特徴があります。
しかし、ブロードアローの中でオリンピックモデルは以前から特に安く、現在でも「フレデリックピゲ最安値」といった状態であります。
ブロードアローのオリンピックモデルは安価となっているのにもかかわらず、デイトでは、同じオリンピックモデルが「高値」となっているわけです。
この3513.20とブロードアローのオリンピックモデルである321.10.42.50.04.001は、同じような方向性の見た目だといえますが、デイトだけが評価されている、という点が興味深いといえます。