パネライがリファレンスをPAM00xxx形式にした1997年はプレAと呼ばれる年式。その翌年1998年からA番が始まり、以降はアルファベットが毎年更新され生産年が分かる形式となり、それが今に至るまで続いています。
その1997年こそ、今知られているパネライラインナップの基本形ができた年であり、テコ入れされた“新生パネライ”の始まりは1997年といっても良いでしょう。
そしてその時、パネライを象徴する最もオーソドックスなモデルとして定められたのがルミノールマリーナのPAM00001です。
PAM00001を基本として、スモールセコンドを省いたルミノールベースPAM00002があったり、白文字盤のPAM00003が存在。
そして、このPAM00004というモデルはPAM00001に対する変化球モデルという枠で“PVD加工”を施された内容です。
その頃より数年間、変化球モデルの枠は、このルミノールマリーナ、ルミノールベース、レフティに存在。
しかし、2000年という早い段階で“変化球モデル”はPVDからチタンへと変更になってしまうのです。
その結果、PVDモデルは、
という初期の3年間にしか作られていないモデルなのです。
これが2001年以降であればもう少し流通するモデルとなっていたかもしれませんが、1999年においてパネライはまだまだ「マニアックなブランド」というイメージが強かったため、よりマニアックなPVDモデルを買った人が少なかったと予測できます。
実際、パネライは2001年夏頃まで新品のPAM00002が20万円程度で売られていたということからも、いかに注目されていなかったかが分かるかと思います。
しかし、2001年の夏過ぎから注目されはじめ、翌年2002年にはルミノールベースなどが定価を超えるプレミア価格となったのです。
その頃既にPVDは生産終了された希少種だったため、かなりの高額に。
そしてその現象は今に至るまで全く変わっていないのです。
PAM00001と同じモデルでありながら、黒いPVD加工のケースというのがかなりのカッコ良さのバランスを保っており、それが高値の理由でしょう。
2010年というとPAM00001が30万円を切る相場だった時代ですが、その頃でもPVDのルミノールマリーナは55万円以上なのです。
オフィチーネパネライルミノールマリーナPAM00004の価格比較
時計名 | 状態 | 2010年3月の安値(ヤフオク) | 期間 | 2017年2月の安値(楽天) | 変動した額 | 残存価額 |
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オフィチーネパネライ ルミノールマリーナ PAM00004 |
中古 | ¥556,000 | 6年 11ヶ月 |
¥762,900 | 206,900 | 137.21% |