このところ、在庫数が激減している印象の15202ST。
15202STは、ロイヤルオークの初代モデルである5402STに忠実な系譜といった存在で、2001年頃に登場してから、2022年に16202にバトンタッチされるまで長きに渡ってラインナップされていました。
当初は、APロゴが12時位置となっており、青文字盤だけでなく白文字盤も展開。
ただ2012年に「ロイヤルオーク50周年」を記念して、エクストラシンが出た後は、青文字盤のみの展開となり、APロゴは5402と同じ位置に変更されました。
そのため、15202STには青文字盤(1世代目)、白文字盤、エクストラシンがあるわけで、歴代の5402系統としては、文字盤ラインナップが最多だといえます。
というよりも、5402系のSSモデルは青文字盤が基本となっており、青文字盤以外の展開、つまり白文字盤は、15202ST.OO.0944ST.01のみだといえるのです。
ちなみに、15202STにはダークグレイ文字盤がありますが、見た目の印象や、各店舗での扱いが「青」となっている場合が多いため、ここではそれも含めて青文字盤と認識しています。
2000年頃における「新世代のロイヤルオーク」として、白文字盤は、出たばかりの15202において、メイン文字盤色だったと筆者は記憶しています。
これは、当時のノーチラスも同様で、メイン文字盤を黒文字盤として、それまでのノーチラス像とは異なる要素を積極的に採用していました。
現在では、ノーチラスもロイヤルオークも初代に忠実といった、原点回帰しているため、今となっては逆に2000年頃の「青文字盤ではないモデル」に対して希少性を感じます。
そういった意味で筆者は、この白文字盤が興味深い存在だと思っているわけです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2024年9月 の安値 |
2025年12月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
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オーデマピゲ
ロイヤルオーク 15202ST.OO.0944ST.01 |
中古 | 1年 3ヶ月 |
¥6,798,000 | ¥7,780,000 | 982,000 | 114.45% |
この15202ST.OO.0944ST.01は、現在778万円。これは2024年9月水準に対して約98万円の上昇であります。
ただ、2024年9月水準は2022年以降の15202ST.OO.0944ST.01水準として、かなり安価だったといえるため、そこから770万円台に上昇した、という動きはそれほど「凄い」とはいえない部分があります。
ちなみに、この15202ST.OO.0944ST.01は2023年4月に約712万円となっていたのですが、その時点で2021年7月水準割れといった状態。
なお、2021年7月水準は約762万円でしたから、15202ST.OO.0944ST.01の現在水準は、かろうじて2021年7月よりも高値といったところであります。
青文字盤ではないロイヤルオーク、という存在は、現行の15510STなどにも存在するため、「レア」という印象はないかもしれません。
しかし、初代5402の系譜における「青文字盤ではないモデル」は、この15202ST.OO.0944ST.01ぐらいしかないわけで、実はこれはレアモデル。
そういった意味で15202ST.OO.0944ST.01は、もう少し評価されてもよいのではないか、と筆者は思っている次第であります。