デイトジャストのステンレスモデルというとスムースベゼル+3連ブレスレットというイメージがあります。
ロレックスは『SS+金』のことをロレゾールと名付けていますが、ベゼルのみが金無垢という場合でも、ブレスレットの中央部分までもがコンビ仕様の場合でも、ロレゾールであることにかわりはありません。
WGの場合はベゼルのみがWG、YGの場合はベゼルだけでなくブレスレット中央部分まで金無垢となる傾向で、WGとSSのコンビブレスレットは存在していません。
また、YGの場合はスムースベゼルでもYG仕様があるのに対し、WGの場合はフルーテッドベゼルしかなく、スムースベゼルのWGモデルはコンビに存在せず、より上級なオールWGのモデルになってやっと存在するのです。
ですから、5連ブレスレット(ジュビリーブレスレット)のデイトジャストの場合、5連ブレスレットモデルのラインナップはWGベゼル仕様の16234、ブレスレットまでコンビの16233という印象であり、ステンレスモデルを選ぶ場合は3連+スムースベゼルの16200という選択になりそうです。
そのため、5連ブレスレット仕様のモデルは全てロレゾールというイメージが強い傾向です。
つまり5桁時代のデイトジャストの場合、
コンビモデルには、
という3種類。
ステンレスモデルには、
の1種類しかないと思ってしまいます。
しかし、実は5連ブレスレットモデルにもステンレスモデルが存在。
それが「16220」というモデルです。
この16220、よく見る16234のような、いかにも“5連ブレスレットのデザイン”という印象ですが、実はベゼルはホワイトゴールドではありません。
フルーテッドに見た目は似ていますが、SS仕様のフルーテッドともいえるこのベゼルは、「エンジンターンドベゼル」というモノ。
この仕様、5桁リファレンスのモデルよりも、4桁時代のデイトジャストでよく見るという印象があり、さらにロレックスブームだった2000年頃にもあまり見かけなかったモデルです。
そのため、5桁時代でも80年代や90年代前半など初期の5桁にしか無さそうだと感じますが、実はこの個体のようにP番という“新しめ”の時代にも存在した仕様です。
本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2011年10月 の安値(ヤフオク) |
2017年8月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
|
ロレックス
デイトジャスト (P番) 16220 |
中古 | 5年 10ヶ月 |
¥271,950 | ¥378,000 | 106,050 | 139.00% |
このモデル、希少性があるからか現在相場はより高級なYGコンビモデルである16233と同じです。
さらに2011年の相場でもWGベゼルの16234より高く、いずれの時代でも16220は、それより上級なロレゾールモデルより高く売られている傾向があるのです。
なお、6桁時代からステンレスの5連ブレスレットモデルは存在しなくなりましたが、その空白を補うように新たなWGベゼル仕様のモデルが現れました。
それは、従来WGベゼルモデルが存在しなかったエアキングやオイスターパーペチュアルで、それらには3連ブレスにWGのフルーテッドベゼルが組み合わせられ、新たな展開となっています。