近頃、多くのモデルが目立った上昇となっているロイヤルオーク。値動きが目立つようになったのは、2018年と遅めだったものの、2020年夏頃からかなり派手に値動きするようになり、今年に入ると、それがさらにすごい状況になったといえます。
そういった値動きをした結果、15202STのエクストラシンは、先月の段階で1000万円以上という水準に到達。ノーチラス5711/1A青文字盤との相場差も「数十万円単位」というところまで追い上げているわけです。
では、同じ15202STでも、エクストラシン以前のモデルはどうなっているのでしょう。
今回取り上げるのは、2000年代に現行だった白文字盤の15202ST.OO.0944ST.01でありますが、このモデルは今年2月に約453万円という水準でした。
7月現在の感覚としては、「15202白文字盤が400万円台」ということは「安い」となってしまいますが、2月時点では「結構値上がりした」という印象。実際、この15202ST.OO.0944ST.01は、2017年4月時点では約169万円だったわけで、400万円台という水準でも「かなり高くなった」といえたのです。
しかし、2月時点と7月現在では、ロイヤルオークの水準は、それなりに変わっているわけで、この15202ST.OO.0944ST.01が仮に2月と同じような水準だったならば、もはや15400ST銀文字盤よりも安価ということになってしまいます。
15400ST銀文字盤は、かなり派手な値動きをするロイヤルオークでありますが、15202ST白文字盤は、それよりも高い価格帯というのがこれまでの常識であります。
ですから、15400ST銀文字盤が460万円台となっている今、この15202ST.OO.0944ST.01はさらに高い価格帯となっているはずです。
では、どうなっているのかというと、なんと15202ST.OO.0944ST.01の現在水準は、なんと約762万円となっているのです。
2月時点では約453万円だったわけですから、2月⇒7月の約5ヶ月間での変動額は実に309万円ほどに達するということになります。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2021年2月 の安値 |
2021年7月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
|
オーデマピゲ
ロイヤルオーク 15202ST.OO.0944ST.01 |
中古 | 0年 5ヶ月 |
¥4,539,000 | ¥7,629,600 | 3,090,600 | 168.09% |
このようなド派手な値動きは、まさに現在の3針(2針)ロイヤルオークらしいといえます。ただ、そうはいっても、15400STなど「派手な値動き」をするモデルと比べても「かなり凄い」といえる変動だといえます。
なぜ、この白文字盤の15202STが2月から7月現在までにかけてこのような変化となったのかというと、それには2つの理由が考えられます。
1つ目は、4月のエクストラシンの動きなのですが、このときエクストラシンは500万円台から一気に1000万円台になるという変化を遂げています。
この白文字盤が400万円台となった2月時点では、エクストラシンは500万円程度という感覚だったといえます。そのため、エクストラシンが1000万円以上という水準の今、白文字盤がそれに影響を受けるのは当たり前ともいえます。
そして2つ目が、ノーチラス相場からの影響です。2月の記事時点では、この15202ST.OO.0944ST.01は、ノーチラス3800/1A-001よりも「やや高い」という価格帯に位置していたわけですが、3800/1A-001は今や600万円台となっています。
15202ST.OO.0944ST.01と3800/1A-001は、時期によって「どちらが高い」という序列が変わる傾向がありますが、両者とも勢いがある状況の今、2月と7月とで序列が逆転するというのは、考えにくい状況です。
そして、実際、現在水準では15202ST.OO.0944ST.01が700万円台、3800/1A-001が600万円台となっているわけで、2月同様「15202ST.OO.0944ST.01のほうが高い」となっていることに変わりありません。
ですから、エクストラシンやノーチラス3800/1Aなどの今の状況を考慮すると、この15202ST.OO.0944ST.01の現在水準は自然だと思います。