ゴンドーロといえば、パテックフィリップの角型を担うカテゴリという印象ですが、そのシリーズに意外な見た目が追加されたのは2007年のこと。
5098Pが出た当時は「あのブランドにそっくり」と思った人が多かったのではないでしょうか。
一見すると天下のパテックフィリップが他ブランドに触発されてそっくりな時計を作ってしまったのか、思ってしまいます。
しかしこの時計、実は1920年代にパテックフィリップ自らが作った「クロノメトロゴンドーロ」の復刻版ともいえる存在なのです。
当時のゴンドーロは、ブラジルの販売店向けとして造られたシリーズで、懐中時計を含めいくつかのラインナップが存在。それらシリーズの名称が「クロノメトロゴンドーロ」であり、それが現在のゴンドーロの名前の由来です。
けれども、現在のゴンドーロが登場したのは1993年。
現在のゴンドーロと1920年代のクロノメトロゴンドーロとの結びつきは弱いように感じますが、5098はそれらを繋ぐ役割を果たしているように感じます。
元となった1920年代のゴンドーロは、あのブランドに多大な影響をもたらしただけではなく、実はパシャCの文字盤にもその影響を感じることができます。5098Pの文字盤をよく見ると、「12、3、6、9」のフォント形状がパシャCの白文字盤などとよく似ていることに気づきます。
このように、複数の時計がインスパイアするほど、1920年代に登場したクロノメトロゴンドーロはとてもすごい存在なのです。
そのためパテックフィリップがこの時計を復活させるということは、とても特別なことであり、その特別さを5098Pからは感じることができます。
という要素から、いかに5098が気合が入ったモデルかが分かります。
これだけ凄い要素が満載のクロノメトロゴンドーロ。相場はいかにも凄いことになっているという感じがします。
しかし、意外にも地味な値動きとなっているのです。
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パテックフィリップクロノメトロゴンドーロ5098P-001の価格比較
時計名 | 状態 | 2011年夏頃の安値(タイムトンネル) | 期間 | 2017年12月の安値(楽天) | 変動した額 | 残存価額 |
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パテックフィリップ クロノメトロゴンドーロ 5098P-001 |
中古 | ¥2,699,800 | 6 | ¥2,980,000 | 280,200 | 110.38% |