90年代に登場したオメガダイナミックのラインナップはシンプルで、3針モデルとクロノグラフ、それら革ベルトとブレスレット仕様の4種類という印象ですが、デザインが異なるモデルが存在します。
2つ目が魅力的なクロノグラフの場合、マットな黒文字盤に黄色の針が良いワンポイントとなっていますが、この5241.51の場合はインダイヤルと文字盤周囲が白。インデックスの自体もゴシックとなっており、より近代的な印象です。
そのため、2000年代に出たダイナミックの後期モデルなのかと思ってしまうのですが、実はこのモデルは限定モデルであるのです。
70年代までイタリアで開催されたレース「タルガ・フローリオ」を記念して1973本限定で登場したのがこの5241.51なのですが、いつごろ出たのかの特定が難しいモデルです。
ダイナミックは90年代後半から2000年代前半まで現行モデルとして存在していましたが、この限定モデルの登場は1999年説や2003年説などがあります。
タルガ・フローリオが終了したのは1977年の模様ですが、この時計は限定数から推測して1973年を記念したモデル。
そのため、1973年の30年後である2003年が正しいのかと思うのですが、2002年の保証書モデルもあるため不明です。
ダイナミックは希少モデルであるだけでなく、デザインも人気があり、最近ではやや値上がり傾向。
それは海外でも同様でファンが多い時計という印象です。
そしてこの限定モデルとなるとその希少性はさらに高くなり、2011年と比較して通常文字盤よりも値上がりしています。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2011年7月 の安値(ヤフオク) |
2017年12月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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オメガ
ダイナミック 5241.51 |
中古 | 6年 5ヶ月 |
¥70,500 | ¥199,800 | 129,300 | 283.40% |
タルガ・フローリオ限定の5241.51は数が少ないため相場にばらつきがある傾向がありますが、最近確認できる個体は15万円以上という水準。
さらに海外では20万円台後半となっている場合もありより評価されている傾向です。
ダイナミックは当時の廉価モデルであるため、10万円以下という個体が目立つ印象ですが、最近ではクロノグラフの程度の良いモデルが10万円台前半という水準。
そして、タルガフローリオ限定モデルは更に高く、20万円近い水準であるのです。
ちなみにこの時計、記念モデルだけあって裏蓋もタルガ・フローリオ仕様のモノとなっており、特別感を感じます。
クロノグラフの時計は、ロレックス「デイトナ」、タグホイヤー「カレラ」など、自動車レースに因んだモデルが多いですが、オメガの場合は意外と自動車レース関連のモデルがありません。
ですから、有名レースに因んだオメガとしてこのダイナミックは希少性が高いモデルという見方もできるのです。