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30万円台になった、スピードマスター3570.50

3570.50は先のように2000年代前半における新品実勢価格が10万円台後半という水準だった時計です。

そして、値上がりしたといっても、アベノミクス以降における新品実勢価格は30万円前後という水準で、新しい型番にチェンジされて以降も3570.5030万円台前半で新品が入手可能なことも珍しくありませんでした。

また、2017年以前においては中古が20万円台前半という水準だったため、3570.50が30万円以上というのはかなりのインパクトがあるといえます。

ちなみに、3570.50は2017年8月以降において何度も30万円を超える水準になりそうな状況があったものの、「29万8000円」というような個体が出現するという状況が1年近く続いていたように思います。

しかし今回は、20万円台後半の個体が出ることはなく、中古でも30万円以上出さないと買えないという事態になっているのです。

3570.50の相場が30万円台になったというのは、長らくこの時計を知る人にとって驚く現象といえるかもしれません。

そして、2000年代前半において、はじめての腕時計として清水の舞台を飛び降りる覚悟で買った方にとっては、“20年近く前に買った時計が10万円以上も値上がりしている”という事態であるのです。

●この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。

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