これまで、高い腕時計という存在は多々ありましたが、一般認知度が比較的高い現行モデルというくくりでは、その水準は700万円台となったことはないといってよいでしょう。
例えば、16520に高い注目度が集まっていた2000年代前半でも、デイデイトのアイスブルー文字盤には、ある程度の知名度があったといえ、「すごく高い」という印象があったと思います。ただ、その際の水準は、新品300万円程度でしたし、それ以降において「高い」と感じられたデイデイト2のアイスブルー文字盤についても、500万円台といったところだったかと思います。
つまり、いくらプラチナのロレックスとはいえ、700万円台という価格帯はこれまで例を見ないほど高く、まさかその水準から値上がりするという発想にはなかなかならなかったといえます。
実際、筆者も2015年の時点で、このような状況になるとは思っておらず、このデイトナの値動きはまったく予測できていませんでした。
デイトナ116506Aの価格帯や値動きは、これまでの過去の常識を破壊したといえる様子で、その存在は、革命児のような姿に写ります。
これまでの「高いデイトナ」と言われるモノの価格変遷などを見ると分かるように、過去の常識は普遍的なものではないのです。
ですから、この116506Aという革命児が、常識が変わる瞬間を我々に派手に見せつけてくれたというのが今の状況であると感じます。
|