現在、ノーチラスの金無垢モデルにはローズゴールドが採用されていますが、3800時代まではイエローゴールドが採用されていました。
ノーチラスといえば、パテックフィリップのロレックス的存在とも感じるため、「豪華なモデル=イエローゴールド」という印象もあるかといえます。
ノーチラスは、雲上スポーツという高級モデルですから、時期によってはSSでも、ロレックスのYGと同水準ということもあります。
そのため、ノーチラスとイエローゴールドという組み合わせは、「とてつもなく高そうだ」という印象となるわけですが、実は2年ほど前までステンレスとの価格差が大きくなかったのです。
2016年2月時点で、この3800/1Jは、約239万円という水準でしたが、当時においてステンレスの3800/1Aは190万円程度だったため、その価格差は50万円ぐらいだったのです。
ブレスレットを採用する金無垢モデルは、ステンレスとの価格差が特に大きいという傾向があるため、SSとYGの差が50万円にとどまっていたというのは驚きだったといえます。
さらに、2017年にはその差はさらに縮まり、YGはSSの価格差は20万円程度という状態となっていたのです。
リーマンショック後に、この3800/1Jが130万円台という相場となっていた際、それを見かけた筆者はSSよりYGが狙い目だと思っていましたが、2017年までは自分の感覚が間違っていたと反省していました。
しかし、そんな3800/1Jは、2019年の今、きちんと評価されるようになっている様子があり、その水準はYGモデルにふさわしい水準となっています。
現在、3800/1Jは390万円という水準で、約3年という期間で150万円ほどの上昇となっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年2月 の安値(楽天) |
2019年3月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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パテックフィリップ
ノーチラス 金文字盤 3800/1J |
中古 | 3年 1ヶ月 |
¥2,398,000 | ¥3,900,000 | 1,502,000 | 162.64% |
150万円の値上がりということは、「凄い」という感想になりますが、他のノーチラスも目立って上昇してる現在において、それほど珍しいとはいえないかもしれません。
しかし、これまであまり目立って値動きしなかった金無垢3800がこのような値動きとなったのは、筆者としてはかなり「凄い」と思っています。
先のように、多くのノーチラスが上昇する中で、なぜか評価されない傾向だった3800/1J。YGモデルは、ロレックスなどでは評価されているのに、なぜかノーチラスだとあまり目立った評価とはなっていなかったのです。
そのため、特に大きな出来事がない今において、3800/1Jがこのような値動きとなったというのは、かなり意外なことなのです。
けれども考えてみると、YGブレスレットのノーチラスは3800世代以降にはなく、数も少ないため、コレクター目線では無視できない1本だといえます。