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現在相場考察

YGが目立って上昇となっている、ノーチラス 3800/1J金文字盤

2019年3月19日更新
パテックフィリップのノーチラスについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2016年2月の安値(楽天)と2019年3月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この3年1ヶ月での変動は150万2000円の値上がりだった。

ノーチラス 金文字盤 3800/1Jについての考察(2019年3月)

現在、ノーチラスの金無垢モデルにはローズゴールドが採用されていますが、3800時代まではイエローゴールドが採用されていました。

ノーチラスといえば、パテックフィリップロレックス的存在とも感じるため、「豪華なモデル=イエローゴールド」という印象もあるかといえます。

ノーチラスは、雲上スポーツという高級モデルですから、時期によってはSSでも、ロレックスのYGと同水準ということもあります。

そのため、ノーチラスとイエローゴールドという組み合わせは、「とてつもなく高そうだ」という印象となるわけですが、実は2年ほど前までステンレスとの価格差が大きくなかったのです。

2016年2月時点で、この3800/1Jは、約239万円という水準でしたが、当時においてステンレスの3800/1A190万円程度だったため、その価格差は50万円ぐらいだったのです。

ブレスレットを採用する金無垢モデルは、ステンレスとの価格差が特に大きいという傾向があるため、SSとYGの差が50万円にとどまっていたというのは驚きだったといえます。

さらに、2017年にはその差はさらに縮まり、YGはSSの価格差は20万円程度という状態となっていたのです。

リーマンショック後に、この3800/1J130万円台という相場となっていた際、それを見かけた筆者はSSよりYGが狙い目だと思っていましたが、2017年までは自分の感覚が間違っていたと反省していました。

しかし、そんな3800/1Jは、2019年の今、きちんと評価されるようになっている様子があり、その水準はYGモデルにふさわしい水準となっています。

現在、3800/1J390万円という水準で、約3年という期間で150万円ほどの上昇となっているのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2016年2月
の安値(楽天)
2019年3月
の安値(楽天)
変動額 残価率
パテックフィリップ
ノーチラス
金文字盤
3800/1J
中古 3年
1ヶ月
¥2,398,000 ¥3,900,000 1,502,000 162.64%

150万円の値上がりということは、「凄い」という感想になりますが、他のノーチラスも目立って上昇してる現在において、それほど珍しいとはいえないかもしれません。

しかし、これまであまり目立って値動きしなかった金無垢3800がこのような値動きとなったのは、筆者としてはかなり「凄い」と思っています。

先のように、多くのノーチラスが上昇する中で、なぜか評価されない傾向だった3800/1J。YGモデルは、ロレックスなどでは評価されているのに、なぜかノーチラスだとあまり目立った評価とはなっていなかったのです。

そのため、特に大きな出来事がない今において、3800/1Jがこのような値動きとなったというのは、かなり意外なことなのです。

けれども考えてみると、YGブレスレットのノーチラスは3800世代以降にはなく、数も少ないため、コレクター目線では無視できない1本だといえます。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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