2017年に復刻モデルとして限定発売されたスピードマスターの311.10.39.30.01.001。
定価は80万円台ですが、その実勢価格も同じような水準で、中古でもそこまで安くなく、他のスピードマスターとは明らかに違う価格帯という印象です。
スピードマスターといえば、ムーンウォッチですが、その現行モデルである311.30.42.30.01.005の新品実勢価格は、2017年当時30万円台中盤だったため、この復刻モデルは2倍以上高く、スピードマスターとしてはかなり高いという印象でした。
その印象は、今でも大きく変わることはなく、この復刻モデルは、2019年現在でもムーンウォッチの通常版より、ずいぶん高い価格帯に位置しています。
ただ、この復刻モデルの中古相場は、2018年と比べると下がっており、現在では60万円台という水準で購入可能な状態となっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年9月 の安値(楽天) |
2019年3月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
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オメガ
スピードマスター プロフェッショナル 311.10.39.30.01.001 |
中古 | 0年 6ヶ月 |
¥758,000 | ¥698,000 | -60,000 | 92.08% |
「スピードマスター」という腕時計の印象からすると、2018年9月時点の中古が75万円以上であるこの311.10.39.30.01.001は、ずいぶん高いとも感じるため、値下がり傾向となっているのは、違和感がないともいえます。
最近、値上がりする腕時計が多い中、値下がりとなるモデルが多いブランドがありますが、オメガに関してはそういったことはなく、値上がりするモデルが多いようにも感じます。
しかし、この復刻モデルは、デビュー時からの相場が既に十分高いと感じる水準だったため、「登場から2年後」という今のタイミングで値下がりするのは、珍しいことでないと思うのです。
ただ、最近では、ロレックスなどが「割高と思ってもさらに値上がり状態」となることも珍しくないため、デビュー時から十分高いからといって値上がりしないとは限りません。
では、この復刻モデルがなぜ値下がり傾向であるのかというと、それはこのモデルに対して、今の時代では、まだレアさを感じないからだと思います。
ですから、このモデルに対して、「あんな良いものがかつて販売されていたのか」という文脈ができた時、初めて多くの人から評価される可能性が出てくるのではないでしょうか。
ちなみに、1957年の1stモデルの復刻版は、この311.10.39.30.01.001登場以前にもあり、3594.50という存在があります。
3594.50は3570.50の兄弟的な存在で、1stレプリカという希少性を持っているモデルですが、その中古相場は今でも30万円前後。
いずれにしても、2019年現在において、スピードマスターの復刻モデルはあまり評価されていない状態だといえるでしょう。