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最後の高級ラインとしてのラジオミール、パネライPAM00190

パネライは、97年にリシュモングループ入りしましたが、それから2004年ぐらいまでの時代においてラジオミール高級ラインといった位置づけでした。

そして、2005年にルミノールベースが登場して以降、高級ラインといった位置づけではなくなり、それまでとは異なる印象となります。もちろん、2005年以降も“高級なラジオミール”は存在しますが、ラジオミール自体の位置づけはルミノールと同様となっています。ルミノールにもRGモデルなどの高級モデルが存在しますが、それと同様といったところです。

ですから、ラジオミールには、「高級か否か」という2つの世代が存在するといえるのですが、実はもう1つ、世代があるといえるのです。

それこそが、この190番に代表されるJLC搭載ムーブメント世代。2003年頃まで、ラジオミールにはゼニスエリートや、フレデリックピゲ(限定モデル等)が搭載されており、デットストックムーブメント搭載の限定モデルもありました。

それが、2004年ぐらいから、そういった限定モデルが少なくなり、以前よりもやや華やかさが弱まったという傾向があるように感じます。

というよりも、それまでのドレス系といった高級感から、ムーブメント側に振った高級演出となったため、華やかというイメージでなくなったのは当たり前ともいえます。

ですから、当時の印象として、190番世代ぐらいから、「ラジオミールは変わりつつある」と感じたわけですが、2005年から脱高級ラインとなったため、結果的に2004年世代が最後の高級ラインとしてのラジオミールとなったといえます。

●この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。

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