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現在相場考察

久々に動いている、スピードマスタープロフェッショナル3570.50

2021年2月11日更新
オメガのスピードマスター3570.50について斉藤由貴生が執筆。本記事では2019年12月の安値と2021年2月の安値を比較し現在相場を考察。この1年2ヶ月での変動は3万1400円の値上がりだった。

スピードマスター プロフェッショナル 3570.50についての考察(2021年2月)

スピードマスター3570.50は、1996年のデビューから2014年まで、約18年間に渡って現行モデルとしてラインナップされていましたが、その間、多くの腕時計ファンから「最初の腕時計」として選択されたのではないでしょうか。

もちろん、これを最初の腕時計として選ばなかった方もいるでしょうが、価格帯や内容などから、3570.50は高級腕時計の入門用として適当だといえるため、そういった選択のされ方が多かったと思うのです。

そして、3570.50が凄いのは、コレクターにも愛されているという点です。通常であれば、「初心者受けする」という要素を持つ腕時計は、コレクター目線では「魅力を感じられない」という傾向があるように感じます。

筆者も腕時計の知識がない状態で「良い」と思っていたモデルと、知識を得てから「良い」というモデルは異なりますし、やはり初心者の購買行動を見ても、そういったことを感じるわけです。

しかしながら、3570.50は例外的に「初心者目線でもコレクター目線でも魅力を感じる」という腕時計。

だからこそ、人気度が抜群に高いといえるわけですが、その反面、「入手困難」という感覚はありません。

実際、この3570.50は、

  • 人気があり
  • 生産年数が長い
  • わけですから、その個体数はかなり多いということになります。

    ですから、中古市場ではそこまで派手な値動きをすることがなく、20万円台⇒30万円台といった価格ステージの変化もなかなか見ることがありません。

    ちなみに、この3570.5030万円台となったのは2018年8月のことですが、それから2年以上に渡ってあまり大きな値動きをしていなかった経緯があります。

    2018年に3570.5030万円台となった際、「凄い!」という感覚がありましたが、気づけばそれから2年以上値動きをしなかったというのは意外といえます。

    なぜなら、2017年以前の段階では、3570.50は歩幅な動きがら、地味に値動きしていたからです。

    例えば、2016年4月水準が22万円だったのに対し、2017年2月水準は約26万円。また、2017年8月には約28万円というボトム価格に達しています。

    このように、2016年⇒2018年までは数万円単位の値動きをしていたわけですが、2018年から2020年にかけてはあまり大きな値動きをしていなかったということになります。

    しかし、現在の様子を見ると、3570.50久々に動いているといえる状況に変化しているのです。

    現在のボトム価格は約33万円なのですが、これは2019年12月水準を3万円上回っている様子。

    2年以上に渡って30万円前後という感覚があった3570.50が、約33万円となったのは、なかなかインパクトがある動きだと思います。

    本記事で参考とした中古腕時計

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    オメガ OMEGA 3570.50 スピードマスター プロフェッショナル クロノグラフ メンズ 手巻き SS ステンレス 中古

    本記事の価格比較

    腕時計 状態 期間 2019年12月
    の安値
    2021年2月
    の安値
    変動額 残価率
    オメガ
    スピードマスター
    プロフェッショナル
    3570.50
    中古 1年
    2ヶ月
    ¥301,000 ¥332,400 31,400 110.43%

    3万円程度という値動きは、他のモデルだと「歩幅」といった感覚があるといえますが、3570.50にとっては「大きい」と感じます。

    その理由としては、3570.50は数が多くレア感が高くないため、他のモデルよりも値動きの難易度が高いといえるからです。

    そのため、中古市場での変動がしづらいという側面があるわけですが、現在のような上昇をしたということは、中古腕時計市場全体への需要が高まっているのではないかというように思います。

    この記事の執筆者
    斉藤由貴生
    腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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