では、それらレア要素は「何」かというと、以下のようになります。
まず1つ目についてですが、「マットな青文字盤」という点です。
この116619LBには、前期文字盤と後期文字盤が存在するのですが、2009年のデビューから2013年頃までが前期、それ以降が後期となります。
そして、この前期文字盤がまさに注目すべきレアポイントであるわけですが、なぜかというと、歴代青サブからして、かなり異色な文字盤だからです。
というのも、青サブの文字盤は、基本的に“サンレイ”であるのですが、この116613LB前期だけは“ミラー”となっているわけです。
この前期のミラー文字盤は、本来“マット”ではないのですが、サンレイと比べるとマットに見えてしまうため、「マットな文字盤」と呼ぶ人が多いように感じます。デビュー当初は、不評だったわけですが、生産終了からそれなりな年月が経過した今となっては、逆にレアと感じられるわけで、まさに旧6桁世代特有の「レア仕様」の1つだといえます。
そしてその次が、「カラーベゼル」という点。セラミック世代のカラーベゼルは、かなりな人気要素の1つであり、その要素を有する存在は高い価格帯という印象があるわけですが、この116613LBは、そんなセラミックカラーベゼルの最安値だといえる存在なのです。
「ステンレスよりもコンビのほうが安い」という現象はデイトナなどでは20年以上も前から常識ですが、116613LBと116610LV、116710BLNRとの価格序列は、近年までそういった様子ではなかったのです。
ですから、116610LV等よりも116613LBのほうが安いという現在の序列は、この10年の相場を見ると「稀」であるといえるわけで、青サブのお得感が強い状況だといえます。
以上のことから、この116613LBはかなりお得感のある旧6桁サブマリーナだと思うわけですが、先にお伝えしたように、“旧6桁ならではの特徴”を備えるモデルとしても良い選択だと感じます。
旧6桁特有の要素を持つモデルは、現在特に評価されている様子があるわけではないのですが、やはりロレックスの歴史を考慮すると、異色な要素が採用された世代だったわけで、今後注目されても不思議ではないと感じます。
ですから、様々な視点から、今この116613LBという存在は、検討するにふさわしい1本だと思うわけです。
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