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90万円台になった、ミルガウス黒文字盤116400GV

このように“優秀な値動き”をしている状態の116400GVですが、現在の様子は、特に大きなインパクトがないともいえます。

実際、現在水準は2017年頃と比べるとかなり高い状況となっているわけですが、2007年や2008年上半期の水準にはまだまだ届きません。

この116400GV黒文字盤の2008年6月における新品実勢価格(安い順の5社平均値)は、約158万円。2008年6月水準は、2007年のデビュー時と比べると落ち着いていたものの、それでも150万円台という水準だったわけです。

しかし、同じ2008年の12月における新品実勢価格(安い順の5社平均値)は、約65万円。リーマンショックを挟んだ半年で、約93万円もの値下がりとなったのが、この116400GVであります。

新品実勢価格が約65万円となってしまった2008年12月以降、アベノミクスを経ても、なかなか65万円以上という中古相場にならなかった116400GVは、いつしか「それほど高いモデルではない」という認識になってしまったことでしょう。

しかしながら、リーマンショック前の新品実勢価格は、実に約158万円という、当時の現行SSデイトナを大きく上回る水準だったわけです。

ですから、約93万円という現在の中古水準は、値動き的には優秀であるものの、2008年の新品実勢価格までは、まだかなり遠い状態であるのです。

●この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。

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