コレクターからも初心者からも愛されるという稀有なモデル、スピードマスターのムーンウォッチ。
中でも3570.50は、1996年から2014年までの長期間生産され、その間に「時計ブーム」があったことから、ムーンウォッチの中で最もポピュラーな存在という印象です。
そういった存在であるがゆえに、かつて3570.50が値上がりするなんて誰も思わなかったことでしょう。
それが、2017年から状況が変化。値上がりするようになったのです。
もちろん、以前からリーマンショックやアベノミクスという大きな経済的出来事が起これば「動く」という傾向が3570.50にありましたが、特に大きな出来事が無いのに値動きするという傾向は2017年から始まったといえるわけです。
3570.50は、2016年頃まで22万円程度といった水準が続いていましたが、2017年には28万円程度まで上昇。そして、2018年には30万円台に達しています。
ただ、3570.50は数が多いため、値動きするタイミングは「何年かに一度」といったところ。40万円台となったのは2021年と、2018年から3年後のことであります。
そういった事情があることから、3570.50は“しばらく値動きしない”と油断してしまうかもしれません。
しかし、そう思っていたら、気づかないうちに値上がりしているなんてことになりかねません。
実際今、3570.50は見事に上昇中。
現在水準は約45万円となっており、2021年11月の『40万円台前半』から、『40万円台中盤』といったところまで変化しているわけです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2021年11月 の安値 |
2023年1月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
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オメガ
スピードマスター プロフェッショナル 3570.50 |
中古 | 1年 2ヶ月 |
¥415,800 | ¥458,000 | 42,200 | 110.15% |
3570.50は数が多く、初心者からも好まれる傾向があるため、ボトム価格個体には難あり明記個体がそれなりにある傾向があります。
そのため、ABランク以上のボトム価格を見る必要があるわけですが、そうすると、現在水準は約45万円という数値。じわっと値上がりしている状態ということが分かります。