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2023年4月27日更新

阿部泰治のパテック論 ~第155回~ “Watches and Wonders Geneva 2023″登場の注目新作モデルをご紹介!

2023年3月27日~4月2日まで開催されていた”Watches and Wonders Geneva 2023″。皆さんは新作モデルの数々をご覧になられましたでしょうか。

今年は、斬新なデザイン且つカラーリングも豊富で、面白いモデルがたくさん発表されましたね。手元に来るのはまだ先のことかと思いますが、実際に見た時にどのような印象なのか、今から非常に楽しみです。

ということで、今回は”Watches and Wonders Geneva 2023″で発表された【パテックフィリップ】新作モデルの中で、私の独断と偏見で考える、特に注目すべきモデルをご紹介していきたいと思います。是非最後までご覧ください!

【目次】
◆ 「Ref.5224R-001」 『カラトラバ トラベルタイム』18KRG
◆ 「Ref.5924G-001」「Ref.5924G-010」 『カラトラバ パイロット トラベルタイム クロノグラフ』18KWG
◆ 「Ref.6007G-001」「Ref.6007G-010」「Ref.6007G-011」 『カラトラバ』18KWG
◆ 「Ref.5261R-001」 『アクアノート ルーチェ アニュアルカレンダー』18KRG
◆ 「Ref.5968R-001」 『アクアノート クロノグラフ』18KRG
◆ まとめ

「Ref.5224R-001」
カラトラバ トラベルタイム』18KRG

最初にご紹介するのは、『カラトラバ』シリーズへ新たに加わった異色のモデル『カラトラバ トラベルタイム』「Ref.5224R-001」。

こちらは、42mm径の18KRG(ローズゴールド)ケースに、美しいネイビーブルーの文字盤、RG(ローズゴールド)でフチ取られた24時間表示のアラビアインデックスが目を惹く仕上がりの1本。現地、出発地の読み取り方は、従来の”トラベルタイム機構”搭載モデルと同様に、通常の夜光が入った時針がローカルタイム(現地)、スケルトンになっている時針がホームタイム(出発地)を表しています。操作方法は従来と異なり、リューズを引いた1段目でローカルタイム(スケルトン針)を1時間単位で設定出来るようになっています。この仕様を可能にしているのは、48時間のパワーリザーブを持つマイクロローター採用の新型ムーブメント「Cal.31-260 PS FUS 24H」。ケース厚は9.85mmに抑えられており、ラグもシャープになっていますので、着用時の大きさはそこまで感じないのではないでしょうか。

「Ref.5924G-001」「Ref.5924G-010」
カラトラバ パイロット トラベルタイム クロノグラフ』18KWG

カラトラバ パイロット トラベルタイム』にクロノグラフ機能が追加された『カラトラバ パイロット トラベルタイム クロノグラフ』「Ref.5924G」。

従来の『トラベルタイム』がスッキリとしたデザインであった為、インパクトが増した印象です。センターの針が”クロノ針”となったことで、これまで6時位置にあった日付表示のインダイヤルが12時位置に移動され、6時位置には秒針を配置。日付調整ボタンも6時側ケース側面から12時側へと変更され、”フライバック機能”が付いたクロノグラフは、ケース2時/4時位置にあるボタンで操作する仕様となっています。ケース径は42mm、ケース厚は13.05mmとなっておりますので、その存在感は抜群です。文字盤は”ブルーグレー グラデーション(Ref.5924G-010)”と”ラック カーキグリーン(Ref.5924G-001)”の2色展開となっており、共に同色のカーフベルトを採用しております。シックで上品にまとめたい方には「Ref.5924G-001」を、ミリタリー好きな方には「Ref.5924G-010」を是非オススメしたいですね。

「Ref.6007G-001」「Ref.6007G-010」「Ref.6007G-011」
カラトラバ』18KWG

3色展開でキャッチーな雰囲気へと変貌を遂げた『カラトラバ』「Ref.6007G」。

パテックフィリップ】通な人であれば、こちらの型番(Ref.)を聞いて、2020年にジュネーブの新工場誕生を記念し、1000個限定で製作された「Ref.6007A-001」を思い浮かべたことかと思います。こちらのモデルは、ポリッシュ仕上げされた18KWG(ホワイトゴールド)ケースを採用し、ブラックを基調とした文字盤には枝番(型番の末尾3桁)違いでイエロー、レッド、スカイブルーが、針やサークル部分に使用されております。また、カーボンパターンが施されたブラックのカーフスキンベルトのステッチ、裏材にも各々のカラーが入っており、カラフルな仕上がりとなっています。2020年に発表された「Ref.6007A-001」は、ムーブメントに「Cal.324 S C」を搭載しておりましたが、今回の新作ではハック機能付きで日付変更禁止時間帯も無い「Cal.26‑330 S C」にアップデートされています。これからの季節にピッタリの色鮮やかなデザインとなっておりますので、街中で目を凝らして着用されている方を見つけてみたいと思います。(笑)

「Ref.5261R-001」
アクアノート ルーチェ アニュアルカレンダー』18KRG

婦人向けの『アクアノート ルーチェ』派生モデルに位置する『アクアノート ルーチェ アニュアルカレンダー』「Ref.5261R-001」。

ケース径39.9mmと、ルックス含め男性が着用しても一切違和感がない「Ref.5261R-001」。2021年に新作として発表されたSS(ステンレススチール)ケース・ブレスレット仕様の『アニュアルカレンダー』「Ref.4947/1A-001」然り、男女兼用で使えるモデルが続々と出てきていますね。ブルーグレーの文字盤に同色のトロピカルバンドを採用し、落ち着いた印象でありながらも、18KRG(ローズゴールド)ケースが華やかな印象を与え、どなたでも使いやすい仕上がりとなっております。12時位置にムーンフェイズ、3時位置に曜日表示、6時位置に日付表示、9時位置に月表示と、これまでには無かった配列も新鮮で良いですね。新型『カラトラバ』にも採用されている「Cal.26-330 S C」をベースに”アニュアルカレンダー機構”が加わった、自動巻きムーブメント「Cal.26-330 S QA LU」を搭載し、機能面も向上しております。

「Ref.5968R-001」
アクアノート クロノグラフ』18KRG

最後は、18KRG(ローズゴールド)ケース×ブラウンの文字盤・ラバーベルトの組み合わせで登場した『アクアノート クロノグラフ』「Ref.5968R-001」。

「既に発売されて無かったっけ?」なんて思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。というのも、同一配色では『アクアノート エクストララージ』「Ref.5167R-001」や、『アクアノート トラベルタイム』「Ref.5164R-001」が、既に販売中となっています。しかしながら、こちらの『アクアノート クロノグラフ』は実は初登場のカラーリング。新鮮なイメージをあまり持てなかった方もいらっしゃるかと思いますが、誰しもが一度は着けてみたいと思う美しい配色が新作で出てきたことを非常に嬉しく思います。ちなみに、こちらの「Ref.5968R-001」は文字盤が少し明るくも見えますので、「Ref.5167R-001」や「Ref.5164R-001」とは微妙に見え方が異なるのかもしれません。実際に入荷した際には、しっかりと比較してみますので、首を長くしてお待ちください。

まとめ

個人的には、斬新且つ魅力的なモデルが多かった印象ですが、皆様はどのように思われましたでしょうか。いずれにせよ、流石【パテックフィリップ】と言わんばかりの仕上がりとなっていたことは間違いないかと思います。

今後、実物を見るまでにはある程度の時間を要するかと思いますが、仮に入荷した折には深堀りしてご紹介したいと思います!そして、2023年新作モデルを運良くゲットされた方、是非とも自慢しにいらしてください!!(笑)

ではまた!

●この記事の執筆者
阿部泰治
コミット銀座 店主 銀座著名店で長きに渡り高級腕時計を取り扱い、2016年1月、コミット銀座を創業。 ロレックスやパテック・フィリップをはじめとした希少品やコレクターズアイテムを多数扱う実績を持つ。 時計本来の価値、時価を判断し、委託手数料の業界最安値水準を確立。

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