2021年に登場したムーンウォッチの8thモデル、310.30.42.50.01.001。
これは、現行のムーンウォッチであるわけですが、デビュー1年後の新品実勢価格は約64万円と、それまでのムーンウォッチ価格からすると「高い」といえました。
オメガは、1999年に「コーアクシャル」をデビルの高級モデルで999本限定販売したわけですが、その後は「レギュラーモデル」にも続々採用。2010年頃には、オメガのコーアクシャルは一般的になっていたといえます。
そんな中、ムーンウォッチはおそらく伝統を守るため長らくコーアクシャルの採用がありませんでした。
それが、この310.30.42.50.01.001からはコーアクシャル機構を採用。また、マスターコーアクシャルとしたことにより、15000ガウスに耐えられる性能を確保したわけです。
そういった近代的なオメガの“売り”を備えた310.30.42.50.01.001ですから、デビュー時に60万円台という価格になったのでしょう。
では、現在そんな現行ムーンウォッチの中古相場はどうなっているか。その答えは、約76万円であります。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2022年6月 の新品実勢価格(3社平均値) |
2024年3月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
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オメガ
スピードマスター プロフェッショナル 310.30.42.50.01.001 |
新品 | 1年 9ヶ月 |
¥641,327 | ¥763,000 | 121,673 | 118.97% |
現行ムーンウォッチ、310.30.42.50.01.001は、なんと「デビュー翌年の新品実勢価格よりも、後の中古相場のほうが高値」となっているわけですが、こういった動きをオメガがしたのは「凄い」といえます。
「新品実勢価格よりも、その後の中古相場が高値」という現象は、ロレックスでは珍しくありませんが、ムーンウォッチという人気モデルがそういった値動きとなったのは、ついに「ロレックスに肩を並べた」といった感覚になります。
ちなみに、この310.30.42.50.01.001は、新品実勢価格も上昇しているため、現在の中古相場は、どちらかというと新品実勢価格に影響されたのではないかと筆者は思っています。