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現在相場考察

1年7ヶ月前に対して約43万円の下落、ノーチラス3800/1A-001

2025年3月25日更新
パテックフィリップのノーチラス3800/1A-001について斉藤由貴生が執筆。本記事では2023年8月の安値と2025年3月の安値を比較し現在相場を考察。この1年7ヶ月での変動は43万7600円の値下がりだった。

ノーチラス 3800/1A-001についての考察(2025年3月)

ノーチラスのメイン文字盤色といえば「青」ですが、一度だけそれが「黒」になったことがあります。

それが、この3800/1A-001なのですが、型番末尾の「-001」という通り、3800時代の基本モデルだったことがわかります。

ただ、3800といっても生産期間が長いため、黒文字盤は“後期時代のメイン”だったといえるでしょう。

3800は1982年にデビューしたミディアムサイズのノーチラスですが、3700の後継といった役割も担っていた存在。1990年代においては、この33mmというノーチラスが最も大きなサイズだったわけです。

そして、1996年になるとこの黒文字盤が登場。その際、新しいノーチラスといった具合で登場したのがこの3800/1A-001だといえます。

ちなみに、この頃パテックフィリップ全体が「-001」といった型番ルールになったため、これより前の青文字盤は3800/1A、3800/1といった型番が正式名称。

黒文字盤は、新たな型番とともにデビューしたと同時に、新世代のノーチラスとして「-001」が採用されたのでしょう。

そんな黒文字盤ノーチラスですが、90年代後半において3800のメインといった存在だったために、現在の中古市場では最も見かける存在であります。

この黒文字盤登場後の、3800後期世代においても、青文字盤、白文字盤といったラインナップが展開されていたのですが、この世代での青文字盤は逆にレア。白文字盤も数が少ない傾向があります。

そのため、現在3800では白文字盤の3800/1A-011が約899万円といった水準である一方、この黒文字盤については658万円で購入可能できる状態です。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2023年8月
の安値
2025年3月
の安値
変動額 残価率
パテックフィリップ
ノーチラス
3800/1A-001
中古 1年
7ヶ月
¥7,017,600 ¥6,580,000 -437,600 93.76%

前回、記事でこの3800/1A-001を取り上げたのは2023年8月ですが、その際は約701万円といった水準でした。

それに対して現在水準は658万円ですから、1年7ヶ月前に対して約43万円の値下がりとなっています。

なお、2月に公開したアクアノートの記事でも触れましたが、3800/1A-001は同世代アクアノート5065/1Aよりも安価な状態であります。

2017年以降、この3800/1A-0015065/1Aに対して圧倒的高値という状態が続いていましたが、現在では5065よりも60万円安いのです。

この3800/1A-001は、2023年水準と比べて値下がりしている一方、アクアノート5065/1Aは同じ期間で上昇。

その結果、両者の相場が逆転するといったことになったといえます。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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