ノーチラスのメイン文字盤色といえば「青」ですが、一度だけそれが「黒」になったことがあります。
それが、この3800/1A-001なのですが、型番末尾の「-001」という通り、3800時代の基本モデルだったことがわかります。
ただ、3800といっても生産期間が長いため、黒文字盤は“後期時代のメイン”だったといえるでしょう。
3800は1982年にデビューしたミディアムサイズのノーチラスですが、3700の後継といった役割も担っていた存在。1990年代においては、この33mmというノーチラスが最も大きなサイズだったわけです。
そして、1996年になるとこの黒文字盤が登場。その際、新しいノーチラスといった具合で登場したのがこの3800/1A-001だといえます。
ちなみに、この頃パテックフィリップ全体が「-001」といった型番ルールになったため、これより前の青文字盤は3800/1A、3800/1といった型番が正式名称。
黒文字盤は、新たな型番とともにデビューしたと同時に、新世代のノーチラスとして「-001」が採用されたのでしょう。
そんな黒文字盤ノーチラスですが、90年代後半において3800のメインといった存在だったために、現在の中古市場では最も見かける存在であります。
この黒文字盤登場後の、3800後期世代においても、青文字盤、白文字盤といったラインナップが展開されていたのですが、この世代での青文字盤は逆にレア。白文字盤も数が少ない傾向があります。
そのため、現在3800では白文字盤の3800/1A-011が約899万円といった水準である一方、この黒文字盤については658万円で購入可能できる状態です。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2023年8月 の安値 |
2025年3月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
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パテックフィリップ
ノーチラス 3800/1A-001 |
中古 | 1年 7ヶ月 |
¥7,017,600 | ¥6,580,000 | -437,600 | 93.76% |
前回、記事でこの3800/1A-001を取り上げたのは2023年8月ですが、その際は約701万円といった水準でした。
それに対して現在水準は658万円ですから、1年7ヶ月前に対して約43万円の値下がりとなっています。
なお、2月に公開したアクアノートの記事でも触れましたが、3800/1A-001は同世代アクアノートの5065/1Aよりも安価な状態であります。
2017年以降、この3800/1A-001は5065/1Aに対して圧倒的高値という状態が続いていましたが、現在では5065よりも60万円安いのです。
この3800/1A-001は、2023年水準と比べて値下がりしている一方、アクアノートの5065/1Aは同じ期間で上昇。
その結果、両者の相場が逆転するといったことになったといえます。