2000年に「高級なスピードマスター」といった役割でデビューしたムーンフェイズとブロードアロー。
どちらもSSを基本とするモデルですが、ムーンフェイズはWGベゼル、ブロードアローにはフレデリックピゲベースのムーブメントを搭載するという「高級要素」が備わっています。
新品当時の相場は、ブロードアローのほうがやや高値といったところで、当時の人気度もブロードアローのほうが優勢といった感覚があったといえます。
しかしながら、2010年代後半からムーンフェイズ相場が上昇。
それからというものの、ブロードアローはムーンフェイズ相場を追いかけるといった感じになったといえます。
2024年1月時点でブロードアローの3551.20は、約62万円という水準に達し、当時のムーンフェイズ3575.20に近い状態に上昇していました。
しかしながら、それから今にかけてブロードアローの3551.20は値下がり状態。
現在水準は約49万円となっているのですが、これは2024年1月水準に対して約12万円の下落であります。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2024年1月 の安値 |
2025年7月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
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オメガ
スピードマスター ブロードアロー 3551.20 |
中古 | 1年 6ヶ月 |
¥627,000 | ¥498,000 | -129,000 | 79.43% |
これまでも3551.20は、上昇した後にやや下落するなど落ち着かないといった傾向はありましたが、今回のような「明らかな下落」というのは初めてだといえます。
記事では、2016年から3551.20を追っていますが、これまで「値下がり」を伝えたことはありません。
例えばですが、60万円台になった後に、一時的に50万円台後半の個体が出たとしても、「60万円前後」といえる状態が続くケースが多かったため、これまで特段「下がっている」という情報を伝える必要がなかったのです。
しかし今回は、1年半で約12万円の値上がり。残価率も約79%と、明らかに値下がりしている状態であります。
ですから、3551.20の値下がりを伝えることになった次第なのですが、2016年以降、こういった事が起きるのは初めてであります。