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現在相場考察

安価に購入可能な状態、ルミノールクロノPAM00060

2025年11月14日更新
オフィチーネパネライのルミノールPAM00060について斉藤由貴生が執筆。本記事では2025年2月の安値と2025年11月の安値を比較し現在相場を考察。この9ヶ月での変動は37万円の値下がりだった。

ルミノールクロノ PAM00060についての考察(2025年11月)

パネライは、2005年頃までルミノールクロノとラジオミールをフラッグシップモデルと位置づけていましたが、『スポーツ系=ルミノールクロノ』『ドレス系=ラジオミール』といった感覚があったといえます。

その時期のルミノールクロノには、ゼニスエルプリメロベースのムーブメントが搭載されていたわけですが、一部限定モデルにはフレデリックピゲが存在。

また、同じく限定モデルとして、エルプリメロベースで「フライバッククロノグラフ」もラインナップされています。

そのフライバッククロノグラフモデルがPAM00060なのですが、この世代のルミノールクロノとしては、唯一、銀文字盤(黒インダイヤル)という配色となっており、「フライバッククロノ」という機構以上に、文字盤の印象が「特別なルミノールクロノ」という印象を与えています。

そういったこともあり、この60番は以前から「特に高い」といった印象があり、2021年8月時点では約230万円といった水準に達していました。

その頃において、同じ世代のルミノールクロノの通常版である、72番は80万円前後といった水準だったわけですから、いかに60番が高かったかが分かります。

しかしながら、そんな60番は2021年をピークとしてその後は値下がり傾向に変化。

今年2月時点では約199万円となっていたのですが、「2019年9月水準よりも安価」だったわけです。

そして、それから今にかけても60番の値下がりは続いている様子。

現在水準は約162万円となっており、値下がり傾向だった今年2月に対して、さらに37万円安くなっている状態であります。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2025年2月
の安値
2025年11月
の安値
変動額 残価率
オフィチーネパネライ
ルミノールクロノ
PAM00060
中古 0年
9ヶ月
¥1,998,000 ¥1,628,000 -370,000 81.48%

なお、近頃のパネライといえば、この60番といった世代のモデルが上昇している印象がありますが、不思議とルミノールクロノでは、あまり値動き事例が多くないといえます。

72番といった一部モデルでは、上昇事例があったものの、この60番といった「以前から希少性が高い」といった印象のモデルは、逆に値下がりしてしまっている様子があります。

それは、ルミノールクロノ唯一のWGモデル、なおかつフレデリックピゲ搭載のスペシャルモデルといえる105番でも同様。105番は、今年7月時点で約171万円となっていたのですが、それもまた「値下がりに次ぐ値下がり」といった動きでした。

同じくフラッグシップモデルだった時代のラジオミールは高くなっていたり、2000年頃に出た通常モデルでも上昇が目立っているパネライ。

そういった中、不思議と「2000年前半世代」「当時のフラッグシップ」という要素があるルミノールクロノは、「エルプリメロ搭載」だったり「チタンSSコンビ」という強い個性があるにも関わらず、安価に購入可能な状態となってしまっているのです。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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