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現在相場考察

3ヶ月で50万円以上の上昇、アクアノート5066/1A

2020年12月2日更新
パテックフィリップのアクアノートについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2020年9月の安値と2020年12月の安値を比較し現在相場を考察。この3ヶ月での変動は58万2000円の値上がりだった。

アクアノート 5066/1Aについての考察(2020年12月)

第一世代のアクアノートといえば、2019年から高くなったという印象がありましたが、実はその際、値動きしていたのは5065/1Aでした。

第一世代のアクアノートには、ラージとミディアムがありますが、5065がラージ、5066がミディアムです。

ここ数年においては、それなりに価格差がある両者ですが、これらが現行だった2000年代前半にはあまり差がありませんでした。

価格差が開くようになったのは、2010年代ぐらいになってからだといえますが、その差は10万円程度といったところだったといえます。

実際、この5年ぐらいにおいても5065は5066に対して20万円、30万円高といった価格帯に位置。両者は「差がある状況」といっても、その程度の「差」しかなかったわけです。

しかしそういった「差」は2019年から変わることになります。

2019年5月に5065/1A「4ヶ月前と比べて約95万円高」という状況に変化。2019年1月に約252万円だったのが、5月には348万円というボトム価格になったのです。

そして、その後も5065/1Aは値上がりし続け、2019年夏には400万円台に到達していたわけです。

けれども、5066/1Aのほうは全く動きませんでした。

5065/1Aは、2019年夏以降の下落トレンドによって、「値上がり」「値下がり」というように大きな変動をしていたわけですが、5066/1Aについてはこの2年近くの間において「あまり動いていない」という状況だったわけです。

5065/1Aは、下落トレンドによって値下がりしたものの、2019年5月以降における主な価格帯は350万円以上といった傾向があります。

その一方で、5066は2018年の秋頃から長らく価格帯が変わっていませんでした。

実際、2020年9月水準が約239万円であるのに対し、2018年10月水準は約221万円。約2年間での5066/1Aの変動額は18万円程度だったわけです。

ですから、3ヶ月前において5066/1A5065/1Aとの価格差は150万円以上もあったわけです。

ここ2年において、そういった値動き変遷だった5066/1Aですが、2020年12月の今、久しぶりに「目立った変化」となっている様子があるのです。

現在、5066/1Aのボトム価格は298万円に達しているのですが、これは9月水準と比べて約58万円の値上がり。つまり、「3ヶ月で50万円以上」という値動きとなっているのです。

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2020年9月
の安値
2020年12月
の安値
変動額 残価率
パテックフィリップ
アクアノート
5066/1A
中古 0年
3ヶ月
¥2,398,000 ¥2,980,000 582,000 124.27%

なお、5066のブレスレットモデルは5066/1Aですが、5066Aに純正ブレスレットを装着したと思われる個体もあります。

そういった個体を考慮しても、現在ボトム価格は298万円となるため、5066/1Aは分かりやすく値上がりしている状況だといえます。

2019年から5065/1Aが高くなった一方で、これまでなぜか大きく動かなかった5066/1A。それが、このタイミングで動いたというのは「やっと」という感想になると同時に、なぜ「今」になってなのだろうとも不思議に思います。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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