現行世代において、金無垢モデルの役割を担うノーチラスの5711/1R。
3800世代まで、金無垢モデルはイエローゴールドでしたが、5711世代からはローズゴールドとなりました。
この5711/1Rの文字盤は、ブラウンの専用色ですが、3800時代では、ステンレスと同じような文字盤色の展開でした。この5711の“ローズゴールド+ブラウン”という組み合わせは、どことなくゴールデンエリプスの配色と似ていますが、どちらも魅力的な色合いだといえます。
ただ、同じローズゴールド+ブラウン文字盤でも、ゴールデンエリプスとノーチラスでは、その価格帯がだいぶ違います。
ゴールデンエリプスは、近頃でもおおよそ200万円台といった水準なのに対し、このノーチラスは2016年8月の段階で500万円台という水準でした。
その際、5711/1Rの500万円台という水準に対し、特に安いという感覚はなく、むしろ「高い」という印象があったといえます。
しかし、その後、5711/1Rは年々値上がりし、2016年の水準は「かなり安かった」となるわけです。
そんな5711/1Rは、2019年8月の段階で、1000万円以上という水準に到達しています。
ただ、2019年夏といえば、多くの腕時計が値下がりした時期ですから、この5711/1Rに関しても「その後」が気になります。
さて、この5711/1Rが1000万円以上という水準となってから半年の期間が経過したわけですが、現在の相場はどのような様子となっているかというと、やはり値下がりとなっています。
ただ、その価格帯は、今でもしっかりと1000万円以上をキープ。2019年7月と比較して値下がりした額は40万円ですが、それでも現在ボトム価格は約1149万円であるのです。
本記事で参考とした中古腕時計
|
|
本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2019年8月 の安値(ヤフーショッピング) |
2020年2月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
|
パテックフィリップ
ノーチラス 5711/1R-001 |
中古 | 0年 6ヶ月 |
¥11,900,000 | ¥11,498,000 | -402,000 | 96.62% |
5711/1Rは、2016年7月に約515万円、2017年12月に約601万円、2018年8月に約742万円、2019年8月に1190万円という相場変遷をたどってきました。
2016年以降、この5711/1Rはずっと値上がり傾向が続いており、その上昇幅もかなり大きな状態だったといえます。
それに対して今回の値動きは、約40万円の値下がりという状況。2016年以降、初めての値下がり傾向となっている様子です。
ただ、先のように、値下がりといっても現在水準は1000万円を大きく超えています。ですから、他の人気モデル同様、「ピーク時から落ち着いた」といったところでしょう。それどころか、この5711/1Rからすると「“やや”落ち着いた」というほうが良いかもしれません。