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現在相場考察

値下がり傾向だが、ノーチラス5711/1R-001

2020年2月29日更新
パテックフィリップのノーチラスについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2019年8月の安値(ヤフーショッピング)と2020年2月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この6ヶ月での変動は40万2000円の値下がりだった。

ノーチラス 5711/1R-001についての考察(2020年2月)

現行世代において、金無垢モデルの役割を担うノーチラス5711/1R

3800世代まで、金無垢モデルはイエローゴールドでしたが、5711世代からはローズゴールドとなりました。

この5711/1Rの文字盤は、ブラウンの専用色ですが、3800時代では、ステンレスと同じような文字盤色の展開でした。この5711の“ローズゴールド+ブラウン”という組み合わせは、どことなくゴールデンエリプスの配色と似ていますが、どちらも魅力的な色合いだといえます。

ただ、同じローズゴールド+ブラウン文字盤でも、ゴールデンエリプスノーチラスでは、その価格帯がだいぶ違います。

ゴールデンエリプスは、近頃でもおおよそ200万円台といった水準なのに対し、このノーチラスは2016年8月の段階で500万円台という水準でした。

その際、5711/1R500万円台という水準に対し、特に安いという感覚はなく、むしろ「高い」という印象があったといえます。

しかし、その後、5711/1Rは年々値上がりし、2016年の水準は「かなり安かった」となるわけです。

そんな5711/1Rは、2019年8月の段階で、1000万円以上という水準に到達しています。

ただ、2019年夏といえば、多くの腕時計が値下がりした時期ですから、この5711/1Rに関しても「その後」が気になります。

さて、この5711/1R1000万円以上という水準となってから半年の期間が経過したわけですが、現在の相場はどのような様子となっているかというと、やはり値下がりとなっています。

ただ、その価格帯は、今でもしっかりと1000万円以上をキープ。2019年7月と比較して値下がりした額は40万円ですが、それでも現在ボトム価格は約1149万円であるのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2019年8月
の安値(ヤフーショッピング)
2020年2月
の安値(楽天)
変動額 残価率
パテックフィリップ
ノーチラス
5711/1R-001
中古 0年
6ヶ月
¥11,900,000 ¥11,498,000 -402,000 96.62%

5711/1Rは、2016年7月に約515万円、2017年12月に約601万円、2018年8月に約742万円、2019年8月に1190万円という相場変遷をたどってきました。

2016年以降、この5711/1Rはずっと値上がり傾向が続いており、その上昇幅もかなり大きな状態だったといえます。

それに対して今回の値動きは、約40万円の値下がりという状況。2016年以降、初めての値下がり傾向となっている様子です。

ただ、先のように、値下がりといっても現在水準は1000万円を大きく超えています。ですから、他の人気モデル同様、「ピーク時から落ち着いた」といったところでしょう。それどころか、この5711/1Rからすると「“やや”落ち着いた」というほうが良いかもしれません。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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