1998年当時のブルガリのカタログ(イタリア仕様)を見ると、一番最初に出てくるのがソロテンポで次がアルミニウムという内容です。
そのため、先のようにソロテンポ=ドレス系廉価版、アルミニウム=スポーツ系廉価版、という狙いだったのかなと予測したわけです。
ただ、アルミニウムのほうは、アリタリア航空の機体をアルミニウム仕様にするほど積極的な広告をしていたので、知名度やら時計の内容やら、世の中においてインパクトを与えた、という背比べにおいてソロテンポはアルミニウムと比べることができない地味な時計です。
しかし、宝飾時計の意地なのか、ブルガリはソロテンポという最廉価モデルにもちゃんと金無垢仕様を用意。
オメガやタグホイヤーなんて金無垢仕様を探すほうが難しいのに、シーマスターなどと価格的に実売価格が近い「ソロテンポに実は金無垢がある」というのは格の違いを魅せつけるには良いブランディング手法でしょう。
金無垢モデルを色んな意味で気軽に出せるは、宝飾ブランドの特権です。
コンビでもなんでも金無垢モデルって、時計メーカーだったらロレックス以上じゃないと難しいような気がします。
宝飾ブランドが金無垢モデルを出してくれるというのは、時計ファンにとっても良いことです。
なんてたって無垢モデルが手に入れられるのですから。
金無垢モデルが10万円台って、ロレックス考えられません。
なお、この時計、安い時では9万円と10万円を切っています。
そのため、金無垢モデルとしては非常に珍しく、程度が悪いモノが普通に流通している状況。
上記のモノもガラスに傷があるなど「難あり」という評価ですが、もうちょっと程度良い奴でも10万円台で売られています。
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この時計、宝飾ブランド+金無垢という内容で最も安く買える時計でしょう。
ファッション的に金の時計が欲しくなった、という需要があるかどうかはわかりませんが、気軽に買える金の時計として覚えておきたい1本です。
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