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今あえてミディアムサイズを選ぶ、パテックフィリップ『アクアノート』5066/1A

さて、そんなアクアノートですが、種類がいくつか存在します。

大きくは、初代と現行モデルの2代目と分けることができますが、初代に絞っても見た目が似ていても相場が異なるモデルが存在するので要注意。

第一世代アクアノートのラインナップ(ステンレスモデル)

  • 5064A(クオーツ)
  • 5060A(初期型、裏スケじゃない)
  • 5066A
  • 5065A
  • 5066/1A(ステンレスブレスレット)
  • 5065/1A(ステンレスブレスレット)

ステンレスだけでもこれだけの種類が存在します。

主に流通されるモデルは5066と5065なのですが両者の違いはケースの大きさ

  • 5066は約33mm
  • 5065は約38mm

です。

ノーチラスで言うと

という感じになります。

ノーチラスの38mmがジャンボサイズと言われて世界中で高値の傾向なのと同様、38mmの5065/1Aアクアノートの中で最も高い相場です。

しかし、かつて5066と5065は同じ相場でした。

両者とも現行時代は新品流通価格が80万円台ぐらいで「サイズはお好みで」という感じだったのです。また、当時は5066のほうがデザインバランスが良いと言われていましたため、正規代理店の人も5065より5066をおすすめしていたりしました。

しかし現在、5065と5066は約30万円から40万円ぐらいの差があるのです。。

約200万円ほどする5065に対して5066は160万円台で買うことができます。

かつて流通価格が同じ。まして、5066のほうが評判が良かったにもかかわらず、現在は30万円ほど安く買えるのです。

しかも現在、33mmというサイズはノーチラスでもアクアノートでも現行モデルにありません。

かつては33mmに対して38mmが希少とされましたが、現在は33mmのほうが希少

まして、パネライブームによって腕時計の経が全体的に大きくなった現在、時計全体としても33mmは希少性が高いでしょう。

そこにスポーツタイプという要素が加われば希少性はより増します。

パテックフィリップロレックス的腕時計がアクアノートとするならば、33mm+防水+ステンレスブレスレット(しかも裏スケ)というアクアノートはかなりの希少タイプ。

かつての96などもそうですが、パテックフィリップは小柄な時計を作るのが得意という側面があります。

そういう意味では、ロレックスにもロイヤルオークにもオーバーシーズにも無い価値を33mmのアクアノートは生み出していると思うのです。

●この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。

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