5桁世代まで、サブマリーナとGMTマスター2のラインナップ構成は兄弟モデルといった感覚があり、特にそういったことはダイヤ文字盤から感じられました。
当時のダイヤ文字盤は、コンビ以上に設定されており、サブマリーナだとバー部分がサファイア、ドット部分がダイヤとなっているのに対し、GMTマスター2はサファイアの部分がルビーだったわけです。
しかし、6桁世代となると、サブマリーナが基本的には5桁世代と同じダイヤ文字盤の方向性だったのに対し、GMTマスター2は「超豪華なモデル」という立ち位置に変化。文字盤全体がダイヤになったり、ベゼル部分にバケットダイヤが埋めこられるなど、内容が随分変化しました。
そして、サブマリーナの“普通のダイヤ文字盤”は、2014年頃に廃止。その後、数年のブランクを経て、ダイヤ文字盤が復活した際には、GMTマスター2と同じような方向性へとシフトしています。
そのため、旧6桁世代のダイヤ文字盤は、従来タイプとしては最後のダイヤ文字盤といった感覚があり、その生産期間もロレックスとしてはかなり短いということから、これまで抜きん出て高い水準という印象がありました。
実際、ダイヤ文字盤と通常文字盤との相場差は、5桁が10万円程度である一方、旧6桁では40万円もの差となっている現象が2017年の段階で発生。その後、その相場差は50万円以上といったように更に広がっていました。
そして、先日お伝えしたように、116613GLBは6月に更なる上昇という様子を見せており、その時点でのボトム価格は215万円に達していました。
ですから、旧6桁のダイヤ文字盤は、以前にも増して高くなったと思われるわけですが、実はこの世代のダイヤ文字盤は、“GLB”だけではありません。116613というと、つい、青文字盤を想像してしまうわけで、旧6桁特有のマットタイプな文字盤とともに「レアモデル」という印象が強いモデルであります。
しかし、旧6桁のダイヤ文字盤には、黒文字盤も存在。それこそが、この116613GLNであります。
そして、この116613GLNの現在水準は、なんと180万円台という様子。
もちろん、過去と比べて値動きしているものの、2019年10月水準と比べてもその差は20万円の上昇という動きにとどまっているわけです。
116613GLBが200万円を大きく上回る今、それよりもかなり安価で購入可能な116613GLNはなかなか興味深いと思うと同時に、過去の両者の相場を考慮するとお得感があるとも感じます。
実際、2019年10月時点では、GLBは176万円程度といった水準だったわけですから、その時点でのGLN対GLBの相場差は、12万円程でした。
それに対して、今現在はGLBは6月時点よりもさらに上昇し、約224万円となっている一方、このGLNは185万円。ですから、今ではGLN対GLBの差は約39万円に達しているわけです。
ロレックスサブマリーナ116613GLNの価格比較
時計名 | 状態 | 2019年10月の安値 | 期間 | 2021年7月の安値 | 変動した額 | 残存価額 |
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ロレックス サブマリーナ 116613GLN |
中古 | ¥1,649,800 | 1年 9ヶ月 |
¥1,850,000 | 200,200 | 112.13% |