ステンレスブレスレットというパネライの中でも比較的レアアイテムを装備しているこのPAM00050。しかもこのブレスレットの形状は、特徴的なリューズガードをモチーフにデザインされており、各パーツによって鏡面仕上げとサテン仕上げに分けられたコンビ仕様となっており、かなり凝ったモノ。
それでいて300m防水と、サブマリーナと同等の防水性能を有しています。ブレスレット仕様+40mmというキャラクターがロレックスに近く、ロレックス感覚で楽しめるパネライだけに人気があったモデルなのですが、2011年とほぼ同様の相場というのはかなり人気がなくなってきているということでしょう。
不人気な理由として考えられるのは以下のような点だと思います。
- 革ベルトのパネライのほうが人気があるようになった
かつてはロレックス的なパネライを求めるニーズがあったのが、最近は「パネライ=革ベルト」という印象が強く、よりパネライ“らしい”革ベルトのほうが人気という点
- 40mm+ブレスレットモデルの存在感
かつては、30万円台=44mm手巻き(革ベルト)、40万円台以上=40mmブレスレットというヒエラルキーがあり、ちょっと高級=PAM00050というように認識されていたのが、2000年代中頃からのラインナップ数増加によって、PAM00050の印象自体が薄くなったという点
- ムーブメントの評価
時計の相場に対して搭載するムーブメントが与える影響はあまり大きくは無いのですが、クロノグラフモデルでないのにバルジュー7750というクロノグラフ用ムーブメントを積んでいるこのモデルに対する違和感
これら3点が不人気な理由として主に考えられる点ですが、特に可能性として考えられるのは40mmブレスレットモデルの認知度不足のような気がします。
近頃、街中を目視する限り、最も多く見かけるパネライは、ステンレスのラジオミール。
確かに、ファッション的にはラジオミールがいかにも“イタリアン”な感じでしっくり来るのでしょうが、このPAM00050の良さはそれに引けを取らないものがあると思います。
ということで、この40mm+ブレスレットモデル、最近は忘れられたモデルとなってしまったためなのか安値の傾向ですが、より多くの人がコレに注目すればもう少し人気の時計となってもおかしくないと思います。
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