近頃、K18ブレスレットのモデルに注目している筆者ですが、オメガのK18モデルは「意外性があって面白い」と思っている次第です。
というのも、オメガにはロレックスのように、K18モデルがたくさん用意されておらず、特に2000年頃のモデルにおけるK18の展開は少なめ。
そして、興味深いことに「上級モデルではないシリーズ」に対してK18を用意していた傾向があります。
例えば、2000年頃におけるスピードマスターシリーズの序列は、高い順(SSモデル)に『ブロードアロー、プロフェッショナル(ムーンウォッチ)、トリプルカレンダー、デイト、オートマチック(リデュースド)』となるわけですが、中間にK18モデルを展開していたのです。
具体的には、トリプルカレンダーとデイトにK18を用意していたのですが、なぜだかブロードアローとプロフェッショナルには用意せずといったところ。限定モデル等ではあったようですが、2000年代前半頃の「通常ラインナップ」においては、K18はデイト系への設定でした。
また、シーマスターについては、プロフェッショナル系にK18を用意する一方、それよりも下のグレードに当たる「120m」にもK18モデルを展開していたのです。
ですから、筆者としては、この世代の「スピードマスターデイトや、シーマスター120mのK18」がたまりません。
現在、スピードマスターデイトのK18(3113.30)と、トリプルカレンダーのK18(323.50.40.44.02.001)が売られている様子がありますが、前者は278万円、後者は292万円となっています。
このデイト、3113.30については、2016年8月に一度記事で取り上げたことがあったのですが、その際の水準は約124万円でした。
それが今や278万円ですから、この3113.30は、8年半前に対して約153万円高。実に、倍以上の相場になるという変化を遂げたことになります。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年8月 の安値 |
2025年2月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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オメガ
スピードマスター デイト 3113.30 |
中古 | 8年 6ヶ月 |
¥1,248,000 | ¥2,780,000 | 1,532,000 | 222.76% |
K18のモデルは、2020年8月頃から相場が上昇する傾向を見せるようになった経緯がありますが、この3113.30は2020年12月時点で約129万円といった様子。2020年時点では2016年水準と特に変わらずだったのです。
それが、2023年になると3113.30は変化するようになり、約199万円⇒220万円⇒278万円(現在)といった具合で伸びていったのです。
この3113.30のように、長らく「変化しない」という傾向があったモデルが、ある時期を境目に伸びるようになる、という現象がありますが、今回の3113.30については、「K18モデルの評価上昇」といったトレンドによる影響が大きいかもしれません。