シーマスタープロフェッショナルは、スピードマスターの“ムーンウォッチ”に相当するキャラクターだといえます。
そのため腕時計雑誌では、このプロフェッショナルをロレックスのサブマリーナーと比較する事が多く、相場は異なるものの、似たようなキャラクターとして扱われています。
シーマスタープロフェッショナルは、1993年に初代の2531.80が登場し、現在では第4世代の210.30.42.20.03.001が現行といった状態。初代の相場は、現在30万円台といったところであります。
さて、今回は、そんなプロフェッショナル系でも、第1世代に設定されていたクォーツモデルを取り上げたいと思います。
現在のシーマスタープロフェッショナル系(正式名称はダイバー300M)のラインナップにおいて「クォーツ」は用意されていないのですが、第1世代においては“メンズサイズのクォーツ”が存在していました。
今となっては、この見た目でクォーツがあったというのは「面白い」と感じるところですが、この世代では、「機械式とクォーツが用意される」というのは一般的だったといえます。
ちなみに、機械式のメンズサイズは41mmとなる一方で、クォーツには36mmのケースサイズが採用。それほど小さいとはいえないのですが、メンズの41mmに対して、36mmはボーイズといった扱いになることがあります。
では、この2531.80の現在相場はどうかというと、約19万円(ABランク以上のボトム価格)といったところなのですが、これは2017年水準に対して約4.6万円の上昇。
2017年⇒2025年での伸びは1.3倍であります。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2017年10月 の安値 |
2025年5月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
|
オメガ
シーマスター プロフェッショナル 2561.80 |
中古 | 7年 7ヶ月 |
¥151,200 | ¥198,000 | 46,800 | 130.95% |
2017年から約1.3倍程度の伸びというのは、他のオメガ水準と比較すると“伸びていないほう”だといえるでしょう。
ただし、シーマスタープロフェッショナルは、ムーンウォッチと比べると伸びが弱いといえる側面があります。
しかしながら、同じ世代の機械式モデルである2531.80の“2017年⇒現在”は、約2倍といった伸び。2017年時点において2531.80は約14万円でしたが、現在では約30万円に達しています。
ですから、クォーツである2561.80の伸びは、同じプロフェッショナルと比べても弱いといえる部分があります。
ただ、近頃ではロレックスのオイスタークォーツや、カルティエのサントスガルベ等のクォーツモデルがしっかり上昇するという事例があるため、この2561.80も今後どうなるか気になるところだといえます。
プロフェッショナル系なのにクォーツという意外性や、現在のスポーツ系オメガとして、かろうじて10万円台で購入可能、というのは魅力的なポイントだといえるのではないでしょうか。