90年代後半から2000年代中盤頃まで生産されたコンプリケーションモデル、5055。
パワーリザーブインジケーターとムーンフェイズの左右非対称デザインといえば、今ではノーチラスのイメージが強いですが、5055の時代にはノーチラスへ複雑機構が搭載されることはありませんでした。
5055はパテックフィリップとしては珍しいモダンなデザインが採用されていますが、これと兄弟的なモデルである5054は反対にクラシカルなモデルとなっています。また、ブレスレットタイプの5085もありますが、5085にはステンレスモデルが存在し、それは当時のコンプリケーションとしては唯一といってほど珍しい存在です。
これら3つのモデルにおいて、最も人気が高いのは5054。また、5085/1Aについては、ブレスレット+ステンレスという強い特徴があるため、特に最近人気という様子。
一方5055については、いつの時代も誰からも注目されず、特に人気という状況ではありません。
それが影響してか流通する数はかなり少なく、特に色を選ぼうと思ったら「いつでも入手できる」という状態ではありません。
特に最近少ないのが5055Gの黒文字盤なのですが、久しぶりに1本売りに出ているのを発見。
5055Gは5055の中で唯一“前期(5055G-001)”と“後期(5055G-010)”があるモデル。黒文字盤がラインナップされたのは2003年頃までそれ以降は白文字盤に変更となっています。
かつて黒文字盤はそれほど珍しい存在ではなく、中古150万円以下、新品実勢価格が160万円程度という水準でした。
それが、2005年頃から徐々に値上がりしたと同時に数が少なくなっていったのです。
そして、リーマンショック時でもそこまで値下がりすることなく、2000年代前半の新品実勢価格と同等という額を維持。
黒文字盤の5055は先のように2003年頃で生産終了となっているため、新品で買った人は、10年前から値上がり状態が続いていることになります。
パテックフィリップコンプリケーション黒文字盤5055G-001の価格比較
時計名 | 状態 | 2010年6月の安値(ヤフオク) | 期間 | 2017年9月の安値(楽天) | 変動した額 | 残存価額 |
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パテックフィリップ コンプリケーション 黒文字盤 5055G-001 |
中古 | ¥1,650,000 | 7年 3ヶ月 |
¥2,178,000 | 528,000 | 132.00% |