タグホイヤーといえば、ここ2年ぐらい、特に復刻世代が伸びている印象があります。
復刻世代とは、1990年代後半に「Classics」シリーズとして登場したカレラとモナコでありますが、それらは当初限定モデルという扱いだったのです。
これらシリーズは、今でこそタグホイヤーの看板モデルでありますが、90年代中盤頃までは「ずっと前に廃止されたシリーズ」だったわけで、90年代後半に復刻された際も、他とは雰囲気が違うタグホイヤーといった印象でした。
しかし、その後タグホイヤーがLVMHグループ入りすると、方針が変更。カレラ&モナコを主軸とした構成に変化したわけです。
その結果、復刻版としてデビューしたカレラは、いつの間にかタグホイヤーの売れ筋モデルへと変更。その後は、オメガのスピードマスターオートマチックのライバルといった存在まで登場し、ユーザーに受け入れれたといえます。
ただ、LVMH以降のカレラは、復刻世代のような「雰囲気」は薄く、その多くは、マス向けとなっている印象があるわけです。
そのため、中古市場では、復刻世代が評価される一方、非・復刻世代はそこまでの評価となっていなかったわけですが、ここにきて、非・復刻世代でも評価される存在が出てきています。
それこそが、このCV2110なのですが、2020年9月の段階で約20万円だったのが、現在では約29万円という状態に変化。この1年9ヶ月で140%もの伸びとなっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2020年9月 の安値 |
2022年6月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
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タグホイヤー
カレラ CV2110 |
中古 | 1年 9ヶ月 |
¥209,800 | ¥294,800 | 85,000 | 140.51% |
このCV2110は、復刻世代のCS3110をより多くのユーザーに受け入れられやすくしたといった存在だといえます。
そのため、中古ではCS3110といった復刻世代のような評価とはなりづらかったわけですが、2020年9月⇒2022年6月では8万円以上の値上がり状態。非・復刻世代もきちんと評価されるようになったといえるでしょう。