カルティエの腕時計は女性から人気が高い傾向がありますが、「男性用」としてデビューしたモデルが気づいたら「女性向け」となっているケースがこれまで何度も見受けられました。
今回取り上げるこのタンクディヴァンもまさにその例の1つですが、2002年にデビューした際、「男性用」を強く打ち出していたといえます。
「タンク」はカルティエに古くからあるシリーズですが、2002年にその新作としてデビューした際、「横長ケース」という特徴から「第3のタンク」といった新鮮さを感じたことを強烈に覚えています。
そして「横長」は単に奇をてらったわけではなく、実はその理由が存在。それこそが「ドライバーズウォッチ」ということなのですが、運転中に見やすい形状が横長というわけです。
タンクディヴァンが登場した2002年には、同時にロードスターがデビューしましたが、いずれも「クルマ」がテーマという点が共通。ロードスターに関しては、男性用のみのラインナップとなっていました。
ちなみに、ロードスターは“工具を使わない脱着式ストラップ”が売りの1つでしたが、この機能は、近年発売されたサントスやパシャで採用。その元祖がロードスターであるのです。
そんなタンクディヴァンとロードスターですが、デビューから数年後には、気づいたらどちらも「女性用」という印象となっていました。
ディヴァンには、男性用サイズだけでなく当初から女性用サイズもあったのですが、LM自動巻ですら、ピンク色のストラップがつけられた中古を見かけます。ロードスターに関しては、当初男性用のみのラインナップだったのが、後に女性用が追加されています。
とはいえ、LM自動巻モデルは、はっきり男性用だと分かるため、それほど女性用といったイメージが強くなってしまったわけではないでしょう。
しかし、その中古相場はこの3年ではなんと値下がり傾向。ちょうど3年前の2017年8月、このLM自動巻のタンクディヴァンは約25万円という水準だったのが、今では約19万円というボトム価格。(ABランク以上)
2017年の印象では、LM自動巻となると「それなりに高い」という印象でしたが、2020年現在では、LM自動巻でも10万円台で購入可能なのです。
カルティエタンクディヴァンW6300755の価格比較
時計名 | 状態 | 2017年8月の安値 | 期間 | 2020年8月の安値 | 変動した額 | 残存価額 |
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カルティエ タンクディヴァン W6300755 |
中古 | ¥258,000 | 3年 0ヶ月 |
¥195,800 | -62,200 | 75.89% |