限定モデルであるということは、文字盤上のアメリカズカップロゴを見てすぐに分かることですが、ケース側面の竜頭側にも「リミテッドエディション」という表記が掘られています。
この表記、当時のパテックフィリップアクアノートのティファニーダブルネームのようにも感じますが、フォントはアメリカンな印象。
アメリカズカップという日本人にはそんなに知名度のない国際ヨットレースを記念した限定モデルですが、当時日本では多々見かけた時計です。
その頃、ドンキホーテが多数の店舗で高級腕時計の販売を行っていたのですが、そこにもラインナップされるぐらいよく見かけました。
なぜ、アメリカズカップ限定モデルがそれほど流通していたのか、というとそれはこのデザインによる影響でしょう。
というのも、このモデルは先の通り「新しいシーマスター」を予見させるモデル。
当時、GMTとともに、“ちょっと新しく豪華なシーマスター”というポジションとして重宝されたのだと思います。
その頃、よく見かけた割には中古流通の数は少ないようにも思いますが、それは当時の300mなど他のモデルも共通すること。
限定モデルであるために、本来希少なはずのアメリカズカップ限定モデルですが、そこまで希少モデルとはならず、ここ10年近くに渡り相場は安定しています。
オメガの中では、特に最近スピードマスタープロフェッショナルが10万円以上の値上がりをしているため、中古も新品もオメガは高くなったという印象もあるかもしれません。
しかし、このアメリカズカップのように2009年とほぼ相場が変わらないモデルもあるのです。
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