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2017年5月21日更新

穴場的な選択肢、IWCインヂュニアIW322701

このインヂュニア、2010年頃の相場は39万円という水準で、ロレックスのサブマリーナより高い相場でした。

しかし今では50万円台まで値上がりしたサブマリーナに対して、値上がりしないどころか値下がり傾向であるインヂュニア

現在の34万円という価格では、スポーツロレックスを買うことはできません。

インヂュニアは、そのキャラクターから需要がありそうな時計ですが、なぜ値下がり傾向なのでしょうか。

おそらくその理由はIWCというブランドの立ち位置が分かりづらいということに由来するでしょう。

オメガのように真面目でオメガよりも高級な存在というIWC

かつて、ステンレスモデルに関してロレックスよりも高級というイメージもあったIWCですが、ブレゲに匹敵するほど高級というイメージもなく、特別豪華なフラッグシップモデルがあるという印象もありません。

ましてマニュファクチュールというわけでもなく、同じくリシュモングループのジャガールクルトなどと比べた場合、その存在感はかなり弱まります。

そして、IWCとして作る時計のキャラクターもモデルチェンジによって方向性が変わるなど一貫性もありません。

そのため、どんなブランドなのか理解されづらい傾向にあるのです。

それが各モデルの人気にも影響し、値下がり傾向となるのでしょう。

そのため、現在の相場においてロレックスのように使える選択肢として、かなり穴場的存在だと感じます。

●この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。

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