この3510.21はマルイ限定として販売されたモデルなのですが、白文字盤に黒色のインダイヤルというデザイン的な特徴が強いモデルです。
そして、その色合いは黒いベゼルとよくマッチしており、デイトナポールニューマンのような魅力的な見た目となっています。
そのため、人気があるというのは分かるのですが、現在の実勢価格は60万円前後という水準に位置しているのは驚きだといえるでしょう。
しかもこれは、1本だけその価格というわけではなく、複数ある3510.21のいずれもがこの価格帯に位置しているのです。
ですから、現在3510.21は、60万円前後という相場であると判断できます。
この時計、2009年においては12.8万円という水準だったため、9年で約46万円の上昇となったことになります。
ちなみに、2013年の時点ではまだ15.9万円という水準だったため、今のような状況でなかったことが分かります。
この世代のスピードマスター(SS)で中古50万円台という価格帯に位置するのは、このリデュースドの他にムーンフェイズのヨーロッパ限定である3575.30ぐらいしか無いといえます。
ムーンフェイズは、ベゼルがWGであるように、高級なスピードマスターというキャラクターであり、中古相場も相対的に高いため、50万円台ということに対する驚きは、このリデュースドより弱めだいえます。
その一方、リデュースドは先のようにスピードマスターにおいて最も廉価という位置であり、実勢価格も安めです。
2009年の時点では、通常モデルのリデュースドは10万円以下という水準だったため、それと比較するとマルイ限定は確かに高い価格帯に位置していましたが、その価格差は今のように何倍というわけではありません。
それが、今では通常モデルである3510.50が約13万円という水準であるのに対し、マルイ限定の3510.21は約59万円。
マルイ限定のほうが通常文字盤に対して4.5倍高く、価格差は約46万円となっているのです。
文字盤の差で約46万円差があるということは、これまでロレックスには見られたものの、オメガでは稀といえます。
まして、それがリデュースドという廉価モデルかつマルイ限定というロレックスの5桁世代に相当する年式で起こったというのは、とても凄い現象といえるでしょう。
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